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金沢「シネ・モンド」で上映中の,ドイツ「第4の革命・エネルギー・デモクラシー」を鑑賞した.

大飯原発の再稼働に向けた,デタラメといっていいこの間の政府の動き,近隣各府県の首長のコメントは至極当然だ.福島の事故原因の究明も,収束に向けた見通しも全く立っていないのに,経済や生活は安全より大事だと言っているに等しい.
しかし,経済も生活もだめになるなんてことはない.新しい産業構造,社会構造へと転換させたくない既得権者のエゴに他ならない.今の体制で儲け続けたい人々に政府が協力している図式である.

 この「第4の革命」は,新しい産業と雇用,人々の生活が,再生可能ネルギーを拡大し100%を目指すことで大きく変化する=革命が起こると訴える.ともかく原発は必要かどうかという次元の問題ではなく,やめなければならないのだが,そればかり訴えていても未来は見えてこない.この映画は,ヨーロッパの国々や中国,バングラデシュなど確かな歩みを続けている例を次々と画面に写す.未来が見えてくる,気持ちが明るくなって,元気が出てくる.
脱原発を目指す市民活動家の行動力でこの映画に合わせ,飯田さんを呼んで.人を集めた.そして,3会場は多くの聴衆でうまった.スタフの皆さんに心より敬意を表したい.

さて,日本はこのまま行くと確実に遅れを取ってしまう.農業革命,産業革命,IT革命,そしてエネルギー革命がやってきている.思考停止のオヤジ達よ,遅れたときの言い訳考える前に,進まないといけませんな.

「第4の革命」公式HP http://www.4revo.org/

 環境エネルギー政策研究所(isep)の所長,飯田哲也さんの2日間,3連続講演会を受講しました.シネモンドで上映される,ドイツを変えたドキュメンタリー「第4の革命」の上映開始に合わせての来県となりました.
 13日は行政関係者などに向けたレクチャーと懇親会,14日は,「再生可能エネルギーと世界の動向,と「幸福に暮らすエネルギー」の2本の講演です.

 USTREAM配信 http://www.ustream.tv/recorded/21805935

 3.11原発事故から1年余り,再生可能エネルギーの導入の必要性を否定する人は,思考停止状態の原発推進のオジサン以外にはいません.しかし,このエネルギーの転換を誰がどのようにやっていくのかが混沌としています.
 意欲的な市民,行政,企業(大企業と中小企業),それぞれが何かをやろうと考え行動しています.試行錯誤の状態でもあります.先進的にとりくんできたヨーロッパに詳しく,多くの成功と失敗の事例を知る飯田氏の指摘は一つ一つが納得の内容でした.

 中央集権から地域分散へ,ヒエレルキーからネットワークなど20世紀型から21世紀型への社会の方向性の転換の必要性が語られ,失敗のキーワードとして,補助金,革新的技術,実証実験など,重要なワードとしては,需要プル,競争力,付加価値,社会モデル,合意形成などが挙げられました.
 また,実践の成功例として,飯田市の「おひさま進歩エネルギー」,デンマークの「サムソ・エネルギー・アカデミー」,富山県の立山アルプス小水力発電などです.土地利用の計画(ゾーニング)をしっかりして,地域のオーナーシップにより,便益が地域に還元されるしくみをつくり,都会の大企業による植民地型開発にさせないことが,持続可能な地域づくりにつながります.

 今日は,再生可能エネルギーをめぐる世界の動向や,日常の家庭生活の中のエネルギーの無駄の現実や効率化,省エネについても科学的にわかりやすい説明を受けることができました.エネルギーに関する科学的基礎知識の重要性を改めて感じ,理科教育においてもより大切な課題にしなければならないと知らされました.

シネモンド http://www.cine-monde.com/news.html
「第4の革命」 http://www.4revo.org/

 先月26日,社民党全国連合の呼びかけで,九州大学の浮体式風力発電実験施設を視察し,大学でレクチャーを受けた報告です.

 羽の周りを囲む風力レンズによって,気圧差が生じ,風速が増し,レンズ無しと同じ出力を得るための風車の直径は2/3にすることができるということです.また,大きな羽では低周波や風切り音が発生しますが,風力レンズでできた渦と羽による空気の粗密が混ざり合って,騒音も風の音とほぼ同程度になるということでした.そして,風車の問題点としていつも挙げられる「バードストライク」は,レンズ部分が視認性が高いため,鳥も羽に飛び込むことはないそうです.

 この洋上の施設は,六角形をしており,その辺の部分に太陽光パネルを設置してあります.そして,これをいくつも蜂の巣状に連結することにとって,安定性も高まります,また,浮体の下が魚の住処(漁礁)になるということです.

 これからの再生可能エネルギーのトップはなんといっても風力です.そのとき,山や丘の多い日本では,敵地の選定はなかなか難しいのですが,石川県の地理的条件では,海上の浮体式は有力な選択肢となるでしょう.
 漁業との両立,漁船などのエンジンも電気のモーターに変わってきていて,このよううな洋上の発電施設で蓄電したバッテリーの供給スタンドにもなりうると考えられます.大きな可能性を秘めた施設という印象でした,今後の実証実験の成功に期待したいと思います.

 わい・がやセッション「子ども未来」2012-1,シリーズ「私の育った学校」は,ロシアの学校.石川県国際交流員のボロディッチ・エフゲニさんに講演していただいた.

 講演の最初は,ロシアの平均的学校の児童生徒数は?という質問から入った.広大な国土であるから,小さな学校が各地に多数あるのかと思いきや,小中高(ロシアでは通しの年数で1年生から12年生と呼ぶそうだが)一貫した教育で,校舎も一緒,だいたい200人ぐらいが普通の規模らしい.
 9月,1年生の入学式では,最上級の12年生が新入生代表の子を肩にのせ,始業のベルを鳴らす,「ファーストベル」という微笑ましい習慣があるそうだ.その後も全学年の子どもたちが一緒に楽しく行う行事があるのかというと,それはないらしい.日本の感覚で言えば,大きな学校になって,これをまとめていくのもなかなか大変そうにも思えるが,これだけ年齢差のある者が同じ学校に通い,過ごすのも,社会性を育てるにはいいかもしれない.

 ロシアの学校では,発表が重視され,毎日出る宿題を次の授業で発表し,その都度の評価がノートに記録され,家に帰るとお母さんが,今日はどうだっかとノートを見るらしい.ロシアの子どもたちは,この毎日の通信簿にプレッシャーを感じているらしい.

 エフゲニさんによると,日本の学校との大きな違いは,日本の学校は秩序があるが,一人ひとりの子どもたちの主張や意見を表明することが少ないように思えるということだった.彼は,ロシアでは「自分の頭で考えろ」ということもいつも先生から言われていたということである.
 テスト漬け,点数に偏りがちというのはロシアも同じようだが,批判より従順を求める傾向のある日本の教育のあり方について考えさせられる指摘であった.

 寒いロシアだが,学校は暖かく,日本の学校の寒さは,ロシアだったら保護者から訴えられるだろうと冗談がでるほど.ロシアならではというのは,寒さが厳しくマイナス30度から40度になると休校になるそうである.この基準は地域によって異なっているようだ.

 今回も様々,興味深い話を聞くことができた.しかし,エフゲニさんの話しからは,ソビエト連邦時代の社会主義における教育の名残を感じさせるような内容はなかった.民主化から20年余り,学校教育も変化してきた部分も多いのだろう.そのあたりの変遷を聞いてみたかったが,もう少し年配の人に聞かなければならないだろう.次の機会を考えたい.

 3月20日七尾市,「佐渡・能登連携」世界農業遺産シンポジウムに参加しました.

 基調講演は国連大学副学長の武内和彦さんで,「世界農業遺産が拓く自然共生社会」と題し,里山・里海における生物多様性と人と自然の共生の重要性,震災復興も里山・里海再生によって進める提案などもされました.

 後半は,佐渡で農業や地域の祭り文化の継承にとりくむ2人のゲストと,能登の稲作農業者,野菜栽培と直販を行う移住農家,製材業者,料理店主の皆さんが加わり,「佐渡.能登トークセッション」が行われました.
 それぞれ意欲的に楽しみながら仕事や地域活動にとりくんでいる方々の発表は新鮮であり,普段,過疎,少子高齢化など暗く語られることの多い能登が,実は未来につながる大きな財産を持っていることを示してくれました.
 能登に住む一人ひとりが「自分事」として地域を考えとりくむこと,大きなビジネスではなく小さなとりくみの地域を超えるネットワーク,好きなことが地域づくりのエネルギーになるとコーディネータがまとめ,同感でした.

 大規模集中ではなく小規模地域分散,持続可能な社会はこれしかありません.エネルギーもこのような方向を目指すべきです.しかし,農業遺産の対極にある原発の話が一切出てこない.このタブーを打ち破らなければ.

 3月18日,地域支援センターぽれぽれが主催する,「『障害』がある人の防災を考える学習会」が開かれました.

 1995年阪神大震災のとき設立されたNPO法人「ゆめ風基金」は,現在,東北の避難所等で障害者を支援する各種の活動を展開しています.この基金の役員である八幡隆司さんが,東北の現状と活動内容,災害時の障害者をめぐる課題について講演されました.
 災害時の避難生活などにおいても,日常,障害のある人が普通に共に生活している地域コミュニティが重要であることを今日も再認識することになりました.
 災害時に設置される「福祉避難所」についても,ただ開設しただけでは本当に障害者を支援する機能を果たさないとの,東北の現実も示され,これから計画に入る石川県のとりくみにとっても教訓としなければならないと感じました.
 金沢市の担当者の,障害者の防災拡充にむけたとりくみについての説明も行われ,課題を共有しました.

石川県地方議員団ドイツ視察報告

ドイツの戦後補償とエネルギー政策(脱原発)の現状について調査を行い,今後の地方行政に生かす目的で現地視察を行った.参加者は県内地方議員6名で,ドイツの法律政治に詳しい北陸大学の田村光彰教授に助言者として加わっていただいた.また,視察のコーディネートと現地での通訳兼ガイドを村田雅威さんに努めていただいた.

■ 参加者:盛本芳久(石川県議会),古河尚訓(白山市議会議員),山本由起子(金沢市議会議員),森一敏(金沢市議会議員),堂下健一(志賀町議会議員),浅村起嘉(小松市議会議員)

■ 視察先と行程

第1日:連邦議会,屋上施設 → ザクセンハウゼン元強制収容所 → 国立オペラ・シラー劇場

第2日:「記憶・責任・未来」財団 → ベルリン市都市開発交通局 → 市内ホロコースト追悼施設

第3日:チェチリエンホーフ宮殿(ポツダム会談会場) → ヴァンゼー会議会場 → ベルリンフィル

第4日:ブランデンブルク州経済・欧州対策省(エネルギー問題) → ヘニングスドルフ(バイオ暖房施設) → フェルドハイム「エネルギー村」

第5日:ローザ・ルクセンブルク財団(エネルギー,戦後補償問題)モドロフ元東独首相との交流 → ドイツ女たちの会(慰安婦問題支援活動)メンバーとの交流

以下,各視察の概要

1.連邦議会議事堂と屋上ドーム

帝政ドイツ(ヴァイマール)時代からナチスドイツ時代も国会議事堂で,第二次世界大戦後分断時代は使われなかった.ドイツ統一後大規模な修復がされ,現在連邦議会の議事堂となっている.現在はその前面部分が保存されている.議場の屋上にはガラスドームが設置され,可動式の鏡がプログラムによって,外光を議場に導く設計となっている.ドーム内はらせん式の階段が展望台へと伸び,そこからはベルリンの市内が一望できる.首相官邸も望むことができた.

このドームから議場が見える構造になっていたが,議場や議席は簡素な造りであり,日本の国会のような物々しさはなかった.議会中もこれを上部からのぞくことができるようだ.

9.11以降テロを警戒しての警備が厳しくなっていると言い,入場時のセキュリティーチェックは厳しいものだった.高校生が見学に訪れていた.

2.ザクセンハウゼン強制収容所

ナチスがベルリンの北に建設した強制収容所である.当初は政治犯や思想犯を収容するもので,いわゆる絶滅収容所ではなく強制労働のための収容所として建設されたが,開戦後には拷問や射殺,ガス室での虐殺も行われたという.開設時は2,000人余りの収容者だったが,大戦末期には47,000人に上っていたという.ここでは,イギリスの経済撹乱のための偽ポンド札づくりも行われたいたことも田村教授から説明があった.

二等辺三角形の敷地に,見張りしやすい放射状に並んだ収容施設(バラック)の跡や,内部が復元公開されている施設がある.窮屈な3段ベッドや便所,収容者の中から任命した管理者用の別ベッド,また,鞭打ちや,つり下げを行う拷問の道具や柱,背後から銃殺したというスリットの入った身長計,ガス室,死者の焼却炉,逃走を防ぐ鉄条網と電気柵などホロコーストの状況を伝える様々な関連物が保存されていた.

収容所は基幹収容所と外部収容所とを合わせ最多で,1,200か所に及び,虐殺による犠牲者はユダヤ人など数百万人にのぼると言われている.

この施設にも,高校生たちが見学に訪れメモをとる姿が見られた.また,カップルで見学に来たとおもわれる若者たちもいた.自国の歴史と向き合い,その事実を学び,伝えようとする真摯なとりくみが行われていることがうかがえた.強制連行・労働や,従軍慰安婦,アジアにおける大量虐殺などなかったと主張する人々がなお存在し,その事実を直視し反省することを自虐的と称する日本の現状とは大きな違いがあることをあらためて感じた.「過去に目を閉ざす者は,未来に対してもまた盲目となる」というヴァイツゼッカーの大統領演説をこのドイツで思い出した.

3.ベルリン国立オペラ

ベルリンへ来たらオペラの鑑賞もしなければということで,シラー劇場で上演されているモーツァルト「フィガロの結婚」を鑑賞した.

現在,ベルリン国立歌劇場は改装中で,公演はシラー劇場で行われている.指揮は歌劇場総監督ダニエルバレンボイムである.本場で本物の世界最高のオペラを鑑賞でき,夢のようであった.これも,クラッシク音楽に造詣の深い森一敏金沢市議のお陰.そして,二日後,ベルリンフィルも聴いてしまったのだ.

 

第2日目の報告はまた・・・

 福島第一原発4号機は,原子炉圧力容器に核燃料は入っていません.使用済み燃料がプールに入っています.しかし,爆発によって建屋は相当に破損しており,このプールの強度には不安があります.底部を鋼鉄の柱で補強をしました.
 原発が定期点検に入った時,このような状態になります.発電をしていなくても,危険な核燃料や使用済み燃料はそこに存在していて,冷却を続けなければなりません.
 言い換えれば,プールが壊れ,核燃料が露出し,冷却ができなくなれば,核物質の反応,発熱,溶融,爆発,放射性物質の拡散が起こるわけです.

 原発を作った以上,たとえ運転を停止したとしても,危険は存在する,そして,その時に被害を最小にする防災,避難計画が必要となってきます.
 そのような視点で,原子力防災の批判と研究を行い,より実効性ある計画の策定を求め活動を続けている末田一秀さんの講演を聴講しました.

 「原子力」防災を,深く研究し,より現実的なものにしようとすると,どう考えても,本当にそのような事ができるのかとなるのです.それは,必要となる費用の面でも,避難の可能性についてもです.放射能から逃れるのは並大抵のことではできないということです.フクシマがそれを証明してしまいました.

末田一秀 「環境と原子力の話」
  http://homepage3.nifty.com/ksueda/

 子どもを放射能から守る会いしかわの結成を計画している市民の皆さんと,森,山本市議らと共に,7日,金沢市食肉衛生検査所に配備された簡易放射能測定器と検査体制について視察を行いました.

 県外から,県金沢食肉流通センターのと畜場に入る牛肉の放射能の全戸検査(出荷された全農家)が行われています.と地区された牛の首筋の肉を取り,これを350g程度にして測定器にかけると説明がありました.検査時間は15分とのことでしたが,検査用の資料にするための前処理に時間がかかるといいます.
 できれば,全頭検査を求めたいところですが,このように,測定器一台では全戸検査にとどまらざるをえない様です.しかし,同じ農家であっても,一定の時間が経過していれば再度の検査も必要ではないかとの意見も出ました.これにつては,課題であり今後検討が必要との認識でした.

 汚染は拡大するばかり,他の食品も検査できる体制を県内全域でつくらなければなりません.また,市民として検査室を立ち上げ,より多くの検体を測定できるようにするとりくみも必要になってくるでしょう.
 大丈夫,大丈夫の言葉を信じ,後年,後悔することがないよう,放射線には過敏と言われるほどの注意と警戒は必要です.
* 牛肉の放射性物質検査結果
   http://www4.city.kanazawa.lg.jp/23040/syokuniku/syokuhin_kensa.html

福島原発事故から10カ月が経とうとする1月10日,環境放射線のモニタリング体制について調査するため,県保健環境センターの視察を行いました.議員と市民総勢11名の参加となり,熱心な質疑応答が行われました.

志賀原子力発電所周辺での環境放射線モニタリングは,空間放射線と飲食物等に含まれる放射性物質の測定がおこなわれています.
志賀町と周辺の9か所と能美市に1か所,環境放射線観測局があり,県内34か所の積算線量計,そして,モニタリング・カーによって空間線量の測定が24時間体制で行われ,保健環境センター施設内では,年間計画に基づき,原発周辺から採取した農畜産物,海産物,その他,土壌,大気浮遊じん,降下物,水道水,海水,海底土のサンプル中の放射性物質の量が測定さています.その他,サーベイメータなど,持ち運び可能な簡易測定機器による測定も適宜行われています.

3.11は,福島原発周辺の機器がことごとくダウンし放射線量が測定できなくなり,各地から可搬型モニタリングポストが現地に貸し出され,線量測定が行われました.福島への運搬は3月12日から行われましたが,運搬途中,設置の時期に水素爆発が起こり,被ばくの危険と隣り合わせの中設置されたと説明がありました.現在は,福島の機器は更新され,石川県の機器は除染,返還され,輪島七尾小松金沢の各所でモニタリングで稼働しています.

 環境放射線監視はコンピュータ・ネットワーク・システムの中で管理されていて,原子力センター,志賀町監視センター,保健環境センター,で監視とチェック,県庁や志賀町,七尾市,羽咋市,中能登町の役場,役所庁舎の表示板やホームページ,携帯サイトで,その数値が,常時公開されています.
 非常事態における情報公開や,その状況に応じた迅速で的確な指示は,国や県に求められていますが,オフサイトセンターの位置の問題等もあり,今後抜本的に見直しは必要となります.

飲食物の放射性物質測定は,志賀原発周辺のサンプルで調査されています.福島原発由来の放射性物質の汚染状況の調査は,牛肉や米,輸出用の食品の保障のための測定は行われていますが,東北関東などの食品の測定は行われていません.あくまでも,出荷側の調査,測定によって汚染の有無が確認される体制となっています.しかし,東日本13都県では,学校給食の食品中の放射線量の測定が行われることになっています.

市民の間には,不安のある食品等の測定を求める声もあり,現にそのようなニーズに答える二本松の市民測定所で,粉ミルクの汚染が発見されたのです.今後,汚染の拡大と,汚染食品の変化も起こると考えられ,この施設が有効に運用されるよう検討していく必要があります.

センター紹介リーフレット
http://www.pref.ishikawa.lg.jp/hokan/documents/panf.pdf

石川県保健環境センターニュース
http://www.pref.ishikawa.lg.jp/hokan/news/news-j.html

石川県の大気環境の状況
http://www.pref.ishikawa.jp/cgi-bin/taiki/top.pl

文部科学省 放射線モニタリング情報
http://radioactivity.mext.go.jp/ja/

県議会の海外視察は,各会派それぞれの問題意識により提案された視察先と内容を検討委員会でいくつかに絞込み,その内容を全議員に示し,参加希望者が一定数に達したときに実施される方法がとられている.

 今回のヨーロッパ,特にドイツのフライブルク市を中心とする環境施策調査は,私の提案も入っており,希望していたものである.それに加え,スイスの核シェルターや観光施策,イタリアのアグリツーリズモの取り組み調査についても,2011年3月11日を機にこれからの日本や各地域,特に地方都市や農村地域によって成り立つ石川県の今後を考えていく上で重要なテーマであったため,即参加を決めた.幸い希望者も揃い実施に移された.

いずれの視察地も,広い視野と長期的な展望の上に立った計画と施策の実施を市民と行政が一体となって進めている姿を見ることができた.そして,ヨーロッパの重厚な民主主義の歴史に支えられていることも実感した.以下,各視察地での調査内容と所感である.

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ドイツ フライブルク市

■エネルギー・エージェンシー・レギオ・フライブルク

 ドイツ南部を縦断するシュヴァルツヴァルト(黒い森)の南端に位置するフライブルク市は,30年ほど前は原発建設計画があり反対運動が激しかった地であると聞いた.そして,この計画がなくなった時から持続可能な街づくりが進められてきた.

最初の視察地,エネルギー・エージェンシー・レギオ・フライブルクで,我が視察団の石坂団長は,日本は原発事故によってエネルギー政策の見直しが求められている,フライブルク市の政策を参考にしたいと挨拶したが,所長のトマス・バウアー氏は,この地では原発はもう過去のものであるが,20km先のフランスの原発が心配である,国家間の問題で困難はあるが,地域をあげての脱原発運動を強化していると答えた.

さて,このエージェンシーは市や企業の出資により1999年に発足した独立採算の公営企業であるが,発足以来1,500にも上る環境プロジェクトをコーディネートしている.行政,企業,大学,市民を組織化し,施設の省エネ化,再生可能エネルギー導入,環境教育・啓発事業など多種多様なとりくみを進めてきた.目標は100%ローカルエネルギーである.カオスから組織的変化へという所長の言葉は,政策とともに市民・企業活動を結びつけることの重要性を示している.もちろんドイツの再生エネルギー法がひとつのステージを確立し,環境経済が進んだことも強調していた.このようなエージェンシーがドイツには25存在し,本エージェンシーは100万人の人口圏を担当しているとのことだった.同様なとりくみがドイツ全体で行われているということであった.

 この国の環境施策と国民の意識に支えられ,再生可能エネルギーの比率が順調に上昇しているのは,このような広く厚みのある活動が根底にあるからである.

ようやく成立した日本での再生エネルギー法の施行は2012年7月である.これに連動した国と自治体,そして,企業や市民のとりくみにとって,ドイツの事例は大いに参考になるものである.石川県においても,来年度エネルギー政策室(仮称)が開設されるが,日本における先進地になるよう議会としてもとりくんでいくよう努力したい.

■ヴォーバン団地

エコロジー配慮型としてフライブルク市が開発した,面積が約40haの住宅団地である.美しい街並み,車を極力排除した道路,省エネルギーが特徴

で,厳しいエネルギー制限も契約に盛り込まれている.

各家の玄関前の植栽は決して画一的ではない.これは,道路端約1mの市の土地をその家に貸与し,自由に植物を植えることができる仕組みになっているからである.また,家の色や造りの規制は緩く,揃っているのは建物の前面の位置ぐらいのように見えた.景観としては,無秩序ではないが,自由で楽しい雰囲気をつくりだしている.これが,この街づくりのセンスを示しているようだった.

自家用車も,完全に認めないというのではなく,持たない家族,離れた共同駐車場を利用する家庭,カーシェアリングを利用する家族と,そのいずれも認められている.しかし,この街を縦横に走る公共交通としての路面電車(LRT,BRT)によって,市民の足は確保されているので,車に頼らなければならない理由はない.自然に自家用車の使用が抑制されているのである.

■シュリアベルク プラスエネルギーハウス団地

更に徹底した省エネルギー(というより,エネルギー0あるいは+)団地がここである.建物の構造も十分な断熱,2重窓,熱を逃さない換気装置等が備えられ,日中の採光を確保したり,夏は山からの冷気を利用したりして,なんと,冬は外気が−15℃でも暖房が必要ない,夏は冷房がいらないという建物となっている.

 そして,各世帯には太陽光発電のパネルが設置され,発電,売電されている.結果としての,パッシブハウス,ゼロエネルギーハウスを超えた「プラスエネルギー」の考え方で設計されたものである.

設計する企業と技術者,理念を共有し,ここに住もうとする市民,これを支える法制度,自治体の支援,これらがあいまってこのような街角が出現するのである.

■ソーラー・プロジェクト フラウンホーファー研究所,SCフライブルク・スタジアム

環境関連の研究施設や企業もこの市には多く立地されている.太陽光発電の効率向上の技術開発や,需要と供給管理の

マネジメント,普及のための研究をおこなっているのが,フランフォーファー研究所である.再生可能エネルギーの研究,導入,普及拡大によって新たなビジネス,経済のしくみが生まれてきている.

 サッカーのドイツ・ブンデスリーグのSCフライブルクのスタジアムは,ヨーロッパ最大のソーラー設備を持っている.施設全体で使用する電力をほとんど自前でまかなっている.そして,芝の暖房もエコ・エネルギーが使われている.

ここでもまた,できる所で,できることは何でもやる,使えるエネルギーは小さくても見逃さないという徹底ぶりが見えるのである.

■市環境局レクチャー

ここでは,フライブルク市の交通政策,エネルギー政策,再生可能エネルギー,新エネルギー,廃棄物対策,自然保護など環境政策全般について,環境局長のヴァナー氏からレクチャーを受けた.

 交通政策においては,市民への有利な乗車パスの発行などで,公共交通としての市電の優先し,自転車が走りやすい道路整備,自家用車のパーク・アンド・ライド推進によって,市街地の自家用車乗り入れは減少したと説明があった.石川県としては,市内へのLRT(路面電車)の導入や,自転車通行帯の整備など,金沢市が参考にできる点が多くあると思う.市民の理解と納得,法的なハードルもあると思うが,まず,その方向性を定め実行する意志があるかどうかである.議会でも議論していきたい.

エネルギー政策においては,これまで環境関連の200のプログラムを作ってきたそうだ.そのキーワードは,持続可能性と原発非依存である.省エネと再生可能エネルギー促進,新エネルギーのテクノロジー開発でロー・エネルギー・スタンダードを確立することだと述べた.再生可能エネルギーの目標値も示されていた.そして,これらのとりくみが雇用も創出している,人口20万人のこの市で,ソーラー・ファクトリーで2,500から3,000人の労働者が職場を確保しているということだ.また,火力発電でもコジェネレーション発電で,出た熱を配管で家庭に配熱することによって90%の熱交換を実現するとりくみも紹介された.

廃棄物対策では,発生抑制,リユース・リサイクル,排出抑制のとりくみにより,廃棄物の抑制を徹底している.日本でも同様の取り組みは,進みつつあるが,ドイツのスーパーやドライブインなどでのPETボトルのリユースや,簡易包装などを見れば,まだまだといわなければならない.

フライブルクという街は,やや語弊があるかもしれないが,楽しみながら,かつ,緻密にエネルギーの小規模分散と地産地消を進めるしかけをつくって,これを実践している.この先進的なエネルギー政策,街づくりはドイツ全土に影響を与え,国内外に拡大している.日本においても,大規模集中から,小規模分散,再生可能エネルギー拡大政策の実行に遅れることがあってはならない.やはり,ネックは原発依存にあると言わざるを得ない.

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スイス ベルン市

■市観光局広報担当者レクチャー

 スイスでも近年大きく観光客の入れ込みを増加させているのが,このベルンである.この旧市街地はユネスコの世界遺産にも登録されており,中世ヨーロッパの都市の姿を今に伝える大変きれいな地で知られている.観光局のマーク・シュテファン氏によれば,スイスを中心とした長期滞在型の観光の中心地として売り込みを強化しているという.

世界遺産登録による観光客増の影響について聴いてみたが,ヨーロッパ各国の世界遺産の数は日本の比ではなく,これが大きなファクターになるとは考えていないとのこと,全くそのとおりである.日本の石川,金沢への外国人観光客誘客には,そんな認定ブランドとは違う魅力発信が必要ということである.

景観維持のための様々な規制と歴史的建造物の保護のとりくみは,市民の意見と議会での議論を経ながら,時間がかかっても,納得の上で進められている.ここでもまた,路面電車と自転車通行帯は常識となっていた.

ベルン市は,アインシュタインが相対性理論を出筆した地であるし,私の好きな画家パウル・クレーが半生を過ごした地でも

ある.アインシュタイン・ハウスの訪問はかなったが,2005年にオープンしたパウル・クレー・センターの見学はできなかった.この世界的科学者と芸術家の縁の地であることも,この都市に厚みをもたせている.

ルツェルン市

■地下核シェルター施設

 永世中立国であるスイスには核シェルターが今もある.各家屋にも地下にシェルターを設けることが定められている.この施設は家が古くシェルターを持たない市民が非難するためのものである.冷戦時代の核の脅威対策として建設され,2万人の市民を約2週間収容するための就寝場所や厨房,便所,病室,手術室などを完備している.

非常時に,1.5kmの高速道路のトンネルの両端を1mのコンクリート壁で塞ぎ,ここを仕切ることによって避難施設とするが,このトンネルに通じる6階建ての施設が地下に建設されているのである.

冷戦の集結とともに2002年に閉鎖が決定され,一部が災害時の避難者2,000人を収容する施設として機能を残しているが,日本の福島原発の事故と放射性物質放出によって,この施設も必要との声が高まっているようである.しかし,一方では,こんな所で過ごさなければならないのなら死んだほうがましだと言っている市民の声もあるのだという.やはり,核廃絶の道しかないのである.

■ルツェルン市議会

ヨーロッパの基礎自治体の議会(市議会)は,実費程度の報酬によって議員がボランティア的に働いているのが普通である.もちろん,議会は仕事に大きく影響を与えず開催できるように,時間帯も設定されているし,仕事そのものも夕刻には終わるのが当たり前である.その議会を膨張することができた.

 議員の年齢が若いことや,1期4年を何期も務める議員が少ないことは,日本との大きな違いである.目的を持って立候補し,一定の成果が出れば退任するという形が普通になっている.

この日の議会では,経済的に厳しい移民の子どもの教育費を市が援助することの是非について議論がなされていた.この国でも経済格差と教育が問題となっているようだった.

石川県での議会改革が進められているが,県民に身近な議会をめざし,更なる情報公開や広報・広聴のとりくみも進めている.今後,歴史あるヨーロッパの地方自治,民主主義の現場についても更に勉強の必要性を感じた.

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イタリア フィレンツェ

■アグリ・ツーリズモ(農家民宿)コルテ・ディ・バーレ

近年日本でも人気上昇中の農家民宿の先進国イタリアのフィレンツェ近郊にこの宿がある.トスカーナ・ワインの大産地であるこの地「グレーヴ・イン・シャンティ」で,シャンティ・ワイン用のブドウを栽培し,自家製ワインを製造するほか,オリーブやサフランの畑も持っている農家である.農家の古い建物を宿泊施設と農家レストランに改造し運営し,ワインやオリーブオイル,サフランなどの販売もしている.

起伏に富む広大な畑や遠くの山々が作りだす景観は,癒しを与えてくれる.このような場所でのんびりと過ごしたいという客が訪れ,何日も滞在をするのである.またまた,日本的感覚で,農作業体験のメニューはあるのかと尋ねたのだが,子どもたちの教育活動や見学の一部としての農業体験はあるが,宿泊客の多くは何もしないでのんびりと過ごし,おいしい物を食べることや飲むことを楽しみ,プールに入ることも人気があると言われ,さすがイタリアと妙に納得したのである.法的にも,農作業をすることは従業員契約しないとできないという規制もあるという.

日本のアグリ・ツーリズムで成功している能登「春蘭の里」に訪れる人たちは,農作業やキノコ採りなどを楽しんでいるが,ただのんびりというのもこれから求められてくるのかもしれない.

農家民宿の事業は,ホテルなどの通常の宿泊施設に係る法的規制が緩和されており,税の優遇などの支援も受けることができるが,あくまでも農業が本業であり,民宿の収入が上回ってはならないことや,宿泊施設の新築は認められないなどの別の制約がある.しかし,経済的には農業経営だけでは厳しい面があり,民宿を行うことで農家全体の経営はうまくいったと話してくれた.

 イタリアでの,この施策の目的の一つは,農村景観の保存にある.農家の経営を助け,歴史的な農家の建物などが朽ち果てることを止めようという狙いである.農業の多面的機能が言われて久しいが,農家が農業をやりながら生活ができることが大前提となるのであるから,日本においても経営効率化を求めるばかりでなく,環境や食への貢献としての所得補償を更に充実させるべきである.それにしてもTPPは問題が多すぎる.

 

 明日より石川県議会主催の海外行政視察に参加します.視察国はドイツ,スイス,イタリアの3カ国,奇しくも脱原発を宣言した国です.視察は環境施策,農業観光施策等です.

 久々の海外視察,有意義かつ充実した研修にしたいと思います.もちろん脱原発への転換と国民の意識や国の今後のエネルギー政策ビジョン等についてもしっかり見聞してきたいと思います.

 県会議員の海外視察は税金の無駄遣いというような意見もあることは承知していますが,無駄かどうかは内容によるのであって,自らの見識を高め,石川県の政策にも十分に活かしうる視察にしてきます.

視察の概要 10月23日~30日 ************************

ドイツ フライブルク 「エネルギー・エージェンシー・オブ・フライブルグ」訪問:再生可能エネルギー取り組み状況,政府の電力買取制度の現状など 「ボーバン団地とプラスエネルギー住宅のシュリアベルク団地」,「ソーラ・プロジェクト施設」:フラウンホーファー研究所,サッカースタジアム,「市環境施策レクチャー」
スイス ベルン   「ベルン市観光局」:歴史的建造物を生かしたまちづくり
イタリア フィレンツェ 「アグリツーリズム」取り組み

 なお,帰国後翌日より第2回目の東北視察(福島,宮城10月31日~11月2日)に出発します.

 10月7日朝,小松基地所属のF15ジェット戦闘機が,燃料タンクを爆発落下させる事故を起こしました.幸い人的被害はありませんでしたが,大きな部品が落下した数十メートル近くには民家もあり,北陸自動車道も目と鼻の先にあり,落下場所が少しずれていれば大きな事故となった可能性がありました.
 F15はこれまでも墜落事故や幾つかのトラブルを引き起こしており,今後飛行訓練を続けることは極めて危険です.このような認識に立って,社民党は,12日,平和運動センターや小松基地爆音訴訟原告団の各団体と共に陸上自衛隊小松基地と小松市に申し入れを行いました.

 事故の全貌公開と自己原因の徹底究明と情報公開,航空祭と基地50周年記念事業の中止,当分の訓練中止を申し入れました.小松基地では管理部長が対応し,謝罪と今後の事故徹底究明と安全対策を約束しました.しかし,住民の理解を前提としながらも国防という任務には,リスクも含め国民の協力がいるという考え方を述べました.国策の前に,明確に住民の安全第一という姿勢が示されないのは,原発政策と全く同じ構造です.

申入書(石川県平和運動センター)
Asahi.com 「原因特定長期化,再発防止目処立たず」(10.21)

今年4月,東京の世田谷区長となった保坂展人さんが金沢を訪れました.昨年の参議院議員選挙で保坂展人と日本の未来を考える会,市民の政策研究会(くるま座)のまねきです.

脱原発と地方自治について講演のあった翌日,保坂氏と金沢市民有志で,金沢市企業局の上寺津発電所と臨界水質管理センターの消化ガスによる都市ガス製造のプラントを見学しました.再生可能エネルギーとバイオエネルギー,ますます伸ばしていくための政策提言を行なっていきたいと思います.

保坂区長は,この午後市内の歴史的景観を残す,東山茶屋街と長町武家屋敷跡を視察し帰京しました.その後,世田谷での高放射能検出がニュースとなりましたが,なんとこれはラジウム.福島とは関連性なしということです.しかし,市民による細かい放射線測定の意義を再認識したところです.

 

 上寺津発電所 hatsuden_5
 臨界水質管理センター消化ガスによる都市ガス製造 rinkai_taishou gesui_new_7

 10月8日社民党スクール2011 広瀬隆講演と現地報告を開催しました.
400人の参加をいただきました.今後の脱原発運動に大きな力になるものと確信します.

福島からの現地報告,森田省一さんのお話は,現場にいた,居るものでしか伝えることのできないものでした.地震発生,避難の状況,原発事故が起こってからの現地の様子,原発にまつわる利権の構造など実にリアルな報告でした.

小さい頃にウグイやカジカを採った川や,息子さんといった数々の海釣りのポイントももう行くことはできない,一時帰宅で家に帰ったが,草が太く育ち2mにもなっていて正直心が折れそうになった.避難の計画は全く非現実的である,自家用車で渋滞する道路を,バスで避難民をピストン輸送するなど到底無理である.町長の家が津波で流されたが,この流された家から金庫を親族会社の建設業者が重機で回収したが,この中には5億円が入っていた.今,原発の中で働く労働者は,東京電力の社員,下請,孫請けだけでなく,大手ゼネコンが手配した日雇いの労働者になってきている,高額の日当で雇われているが,命にかかわる被爆労働の実態がある.などの報告でした.

参加者は,報道では知らされることのない現実を知り,これを直視し,忘れることなく,原発脱却の運動と世論拡大に向けようと,共通の思いを強く持ったことと確信します.

講演の模様の録画です.http://www.ustream.tv/recorded/17746518

わいがやセッション「子ども・未来」の2011年第1回は,シリーズ「留学生から聞く『私の育った学校』」第2弾「韓国の学校」.講師は今年3月まで石川県国際交流員をつとめた朴眞美(パクジンミ)さんです.

韓国は日本とともに教育に熱心で,毎年日本でもニュースになる大学入試の激しさはことに有名です.この実態はどうなのか,また,小学校や中学校の様子はなど参加者は興味津津でした.

さて,韓国は日本とよく似て競争教育,そして受験戦争が続いているようです.大学入学率は日本をはるかにしのぐ80%超え,進学校の高校生はなんと,朝6時過ぎには学校に着き,授業前の補修や自習(強制される他習だと言っていましたが)そして授業,終わってからの補習,自習・・・学校を出るのは夜の11時頃だといいます.聞きしに勝るその実態.
この競争によって,潰れてしまう子どもたちも多くいるといいます.そして,大学に入学できても就職は厳しく,今や労働者の2/3は非正規雇用,日本以上の格差社会となっているとのことです.

しかし,考えてみれば,日本の高校生も学校から帰れば塾で夜中まで勉強という子が多いのですから,驚くことはないのかもしれません.ともかく世界をおおうこの格差と雇用の悪化,新自由主義の政治経済は教育に大きく影を落としています.本当に子どもたちに学ぶ楽しさと,生きる力を保障する学校教育をもう一度考え直さなければなりません.

8月25日金沢大学角間の里で教育総研の環境部会と教職員組合の環境教育推進委員会合同の研究会とシンポジウムが開催されました.

角間の家周辺の里山のフィールドワークでは炭焼きと森の木の伐採時期や周期,また,焼畑の実践などについて現地をまわりました.シンポジウムでは,珠洲市の学校での地元食材でつくり,食べる,食教育や地元の農家の皆さんとの交流を通した環境教育などの報告が行われました.また.福島県の浅田さんの自然農法による農業のとりくみと,福島原発を廃炉にするとりくみを行ってきたこと,原発事故で金沢に避難してきていることなどとともに,原発に対する思いなどが報告されました.
浅田さんとはこれまで何度かお会いしています.避難してきた石川県でも脱原発に向けてさまざまな講演や活動を展開されています.仕事をリタイヤした後東京から福島に移住し自然とともに生活していたのですから,どんなにか悔しく,悲しい思いであろうと思います.しかし,これからの日本を変えていこうというしなやかで強い,実行力を持っておられます.

▲ 写真
 玉虫,炭焼窯,焼畑の粟

 

 

 

 

金沢大学角間の里 http://www.adm.kanazawa-u.ac.jp/satoyama/satoyamaschool/kakumanosato/about_kakumanosato.htm

8月22日・23日東京,「自主・民主・平和のための広範な国民連合」主催の地方議員交流会に参加しました.この地方議員交流会は今年で9回目になります.民間主催の研修セミナーや議長会などが主催する研修会とは異なるこの集会は,超党派で民主的な政治を標榜する議員等が意見交換しあう,珍しい集会ともいえます.私は今回で参加は5回目となります.

今回の交流会の中心テーマは,当然,震災と原発ということになります.22日初日全体会では,前福島県知事の佐藤栄佐久さんの講演「ふくしま原発と地方自治」がありました,
佐藤氏は知事だった時,いざという時にどうするか,また,国,都道府県,市町村,住民をいうベクトルを住民重視の逆向きに変えようと思いながら動いていたといいます.原発については,東京電力や中央官庁による原発トラブル隠しが発覚して,福島第一でのプルサーマル計画了承を撤回し,行こう反対の立場をとってきたところ,国策に反対しているということで,攻撃されるようになったということです.

国家権力のなりふり構わぬ暴力的,非人間的なやり方によって,佐藤氏は収賄容疑で逮捕され,「知事抹殺」がはかられました.闘いはまだ続いています.まさしく,原発は国策,お上に逆らうことは,この日本ではまだまだ決死の覚悟がいるということなおです.ですから,原発は単にエネルギー政策ではなく,地方自治の問題である.住民が連帯して今,政治の流れを変えようと訴えました.

全体会では,農業者からの放射能汚染の実態が報告されました.2日目の分科会は,荒川区立ひぐらし小学校でひらかれ,私は「原発震災からエネルギー政策の転換を」の分科会に参加しました.
座長は金沢市議の森一敏氏,志賀町議の堂下健一氏が原子力の「平和利用」の歴史,志賀原発の状況などの報告を行いました.全国から50名あまりの地方議員が集まり,原発をかかえる自治体から,再稼働の動きや首長,議会の状況等が報告されました.ほとんどの参加者から脱原発に向けた様々なとりくみの報告がありましたが,これまでは原発推進の立場できた議員から,電力は足りるのか,また,経済への影響など率直な疑問も出されました.しかし,これらの参加者は,電力の供給能力や,事故の実態などについての情報に十分にアクセスできていないように思われました.自分の興味ある情報,都合のよう情報以外は入ってきていないのではないかと,自分自身も振り返ったのですが,なんといっても,ぎいんたちをも誘導してしまう,今のテレビの影響(テレビが言ってない情報は本当なのか,テレビがやっていたからそうだ)の大きさをあらためて感じることとなりました.

8月18日,19日,厚生文教委員会で能登視察を行いました.

視察地は 輪島市立病院,輪島市児童センター・子育て支援センター
輪島市立東陽中学校,宝達志水町立相見保育所,津幡町立津幡小学校

輪島病院は,能登の医師確保を目的とした金沢大学の寄附講座による医師の診療支援等や,僻地医療の研修センター開設のとりくみを進めています.

輪島市児童センター・子育て支援センターは, 旧の県奥能登総合事務所の建物を利用した,輪島市ふれあい健康センターに設置されています.子どもたちが地域の食材の活用についてアイディアを出し合っていました.

東陽中学校は,旧町野中学校と南志見中学校が平成22年に統合し開設されました.各学年1クラスと特別支援学級1クラスのこじんまりした中学校です.瓦葺きで地元産材を多く使ったぬくもりのある校舎は羨ましい限りです.
小規模校の悩みは,少ない教職員で多くの仕事を分担しなければならないことです.教員7人のうち,定数内の臨時的任用講師が2人と多いのではないかと指摘し,正規採用の増員を同行の教育長に求めておきました.

保育所と子育て支援施設の統合施設としての相見保育所もまた,統合で誕生した保育所です.現在99人の子どもたちが入所しているとのこと,ちょうど給食時間で賑やかにお昼ごはんを食べていました.しかし,ちょっと規模が大きいようにも思います.

津幡小学校も本年度新校舎となった学校です.広々とした廊下やランチルーム,また防災も配慮した屋上のプールなどが特徴です.

8月16日,金沢市企業局が経営する水力発電所の視察を行いました.新内川第二発電所と新内川発電所です.先日訪れた,長野県松本市や富山県立山町の視察に続き,地元金沢の再生可能エネルギーのとりくみです.

これまで,人知れず(そんなことはないか)行われてきた金沢市企業局の水力発電は,福島第一原発事故によって,より注目されることとなりました.再生可能エネルギー確保の重要なシステムの一つです.金沢市の水力発電は歴史も古く,現在5機が稼動し,金沢市の4万世帯分の電力を賄う能力を有しています.

今後,これらの発電所を核として,さらに適地を調査して,更に拡大することを期待したいと思います.

県内にも多くの適地があると言われています.小水力発電,マイクロ水力発電含めて,安定的な電力供給が可能な水力発電をさらに進めていくよう,脱原発の取り組みと同時進行で提案をしていきます.

*水力発電所ギャラリー石川県 http://www.suiryoku.com/gallery/ishikawa/ishikawa.html#N_UTIKAW