» 視察研修のブログ記事

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5月26日,フェアトレードショップ「アジール」のバス遠足に参加した.今回の研修先は福井県,楽しく遊んで,交流を深めながら勉強もしようという硬くて柔らかいユニークな遠足だ.

IMG_0409s朝7時集合で一路福井県若狭町,三方五湖レインボーラインへ,リフトに乗って山頂に到着.2005年にラムサール条約に登録された5つの湖の景観はなかなかのものだ.縄文時代にも淡水湖として存在し,周辺に縄文人の生活の跡が残されているが,数千年前のこの地を想像し,人間の短くも貴重な命と大自然の時間の経過に不思議な感覚におそわれた.

バスの中では,元北陸大学の田村先生の講義が行われた.糞石(うんこの化石)の研究者千浦美智子さんのお話である.三方湖の縁島浜貝塚から出土した糞石を分析し,そこに含まれる花粉や種子から縄文人の食生活の姿を描き出す研究で,35歳で夭折するこの研究者の探究心の深さと,「フミクソ」や「ヤケクソ」等の命名に見るユーモアセンスの良さなど興味深い勉強タイムだった.

南条SAで買った鯖寿司と越前そばの昼食をとって,次は若狭三方縄文博物館.埋没林の縄文時代の杉の根や,土中から出た丸太を繰IMG_0415sり抜いた木の船とその復元実験,そして糞石などの展示を見学した.昨年リニューアルされた博物館は,わかりやすく,展示物も充実した施設であった.

美浜原発s

バスの中から美浜原発,「もんじゅ」を見ながら,次の目的地,関西電力の美浜原子力PRセンターに到着した.3つの原子炉を持つ美浜原発,1号機は1970年に運転開始,すでに40年を超える老朽原発である.91年には2号機で蒸気発生器細管破断事故,2004年には3号機で二次系配管破断事故を起こし,死者も出ている.これまで450万人の入場者を数えるこのPR館であるが,その名の通り原発をPRする施設である.説明する親切な若い女性職員は現地採用だろう.地域の雇用経済が原発マネーで支えられている現実と,脱原発から新しい地域づくりを考えるとき,様々な乗り越えるべき課題の多さを想像してしまうが,これはやらなければならない.

IMG_0426sさて,次は今回の遠足のメイン,明通寺と住職の中嶌哲演さんのお話である.本堂と三重塔が国宝に指定されている若狭の古刹である.静かに堂々と立つこの真言宗の寺は,今回はじめて訪れたのだが,落ち着いて心休まる場所であった.住職の中嶌哲演さんは,学生時代から広島原爆被爆者の支援に携わり,小浜での原発建設計画に反対し市民運動を立ち上げ,反原発運動を牽引してこられた.昨年の大飯原発再稼働の動きに反対し,ハンガーストライキも実行している.
中嶌さんは,原発には地元が3つあると指摘する.立地地元,被害地元,消費地元の3つである.このそれぞれの地元住民はそれぞれ原発を自分の問題として考えなければならない.ふるさとの自然・海を守り,穏やかに暮らしたいという人々と,地域振興という名の原発マネーの依存から抜け出せない人々の対立がこれまでの原発の議論の中心であったが,福島第一原発事故は,立地自治体だけではなく,原発マネーも落ちないが被害地域にはなりうる「地元」になった.そして,地方の過疎地に原発を動かすことによって大量の電力を消費している都市住民はその地方への負担の責任を負わなければならないという問題を突きつけた.多くの火力発電所は,太平洋岸大都市地域で稼働しているのである.どうして原発は田舎に立てるのかということである.IMG_0421s
原発依存から脱していくためには,動かし続けて利権を得続けたい側の巧妙な嘘の情報や宣伝と闘わなければならない.経済性や,安定供給,電力不足などの脅しである.中嶌さんの宗教者としての哲学の上に立つ反原発の思想は,このような多くの嘘情報に論理的に反論できる知識とデータに裏打ちされていると強く感じた.騙されない学習と,将来世代への責任の重さを痛感した.

現地での運動成果と哲学を盛り込んだ多くの資料をいただき,北陸石川からの脱原発を決意してお別れした.

この盛りだくさんの研修旅行の最後は,熊川宿である.若狭から京都に至る「鯖街道」沿いの宿場町だ.国の,重要伝統的建造物保存地区に指定されている.この日はこの地が自転車のロードレスのコースにもなっていたようで,日中は賑わっていたようだった.私たちが訪れた夕方は,観光客もほとんどおらずひっそり,鯖寿司も売り切れ御免の状態だった.この宿は,テレビの「サザエさん」のオープニングでも紹介されている観光地だそうだが,初めての訪問だった.なんだか,古い風情がいいなあという歳になったということもあるだろうが,年齢問わずそんな価値観も広がってきてるようである.

バスの中でも,Nさん,Sさんのトーク炸裂,寝るまもなく,見学地の多さ,内容の濃さ,深さ,すべてにおいて充実したバス旅行となった.お世話いただいたアジールの中谷さんはじめスタッフの方々に深く深く感謝したい.またの企画に期待!

安倍政権の経済政策が「アベノミクス」と命名され,ある種の期待を持って受け入れられているような報道もある.投資家,大企業は株価上昇と円安で大歓迎であるが,一般庶民にとって実感を伴った景気回復となるか疑問を持っている国民も多い.給料が上がらず物価だけが上がる,消費税が大きな負担となってくる,「成長戦略」によって下々におこぼれ(トリクルダウン)が来ないことは小泉改革で立証されている.
これはもう「アベノリスク」だと,21日の社民党主催の講演会,雨宮処凛さんとの対談で福島党首が述べた.特にそのリスクは若者,非正規労働者への矢となって向かってくるのではないかという.karin amamiya

非正規におかれている若者の状況は,雨宮処凛さんが伝えてくれた.この朝日新聞に掲載のとおりである.弱肉強食の新自由主義経済は,「助け合い」とか「所得の再配分」という理念は一切ない.強烈な競争を是とし,敗者の状況には目を塞ぎ,強いものへの抗議や反撃ではなく,弱いものどうしの差別,バッシングという方向にいってしまっている.人間の信頼関係は壊されつつある.

最低限のセーフティーネットとしての生活保護を削ることも,ブラック企業(大量に採用して,大量に早期解雇する)が人間をモノ扱いすることも,理由があるとか仕方がないと認めてしまう感覚が,今の社会にあることは否定出来ない.自分が蹴落とされないように,少し上のものを叩くという構図である.
社民大会13私たちが望んでいる社会はこのようなものではないはずだ.本当に問題があるのは,このような構図をつくりだして自らへの不満を,厳しい状況におかれている者同士の対立へと転嫁している企業経営者や,そちらに味方する政治である.強い者の味方をするだけなら政治はいらない.社民党の「社会民主主義」はまさしくその対極にある理念であるのだから.このような活動を通して理解と共感,そして連帯する運動をつくりだして行かなければならないと改めて痛感した次第である.

 雨宮さんは,地方でこのような講演をすることはあまりないのだそうだが,これはもう都市部だけの問題ではない.現場にあるリアルな実態をこれからも発信し,問題提起をしてくださると確信している.

飯川けやき5月20日,石川県自然史資料館において,2013年度石川県巨樹の会総会が開催された.昨年度の活動報告並びに本年度の活動方針が決定された.
巨樹の会は,森や植物研究の専門家,樹木医,林業関連の団体や行政関係の方々に加え,巨樹探訪会や自然保護活動等で自然の中で過ごし活動することを楽しみたい人々が加入している.活動は多岐にわたり,生物多様性の確保や環境保護のための調査や啓発,情報発信などを積極的に進めている.そして,自然を観察し親しむ巨樹探訪会などの活動も楽しみだ.会が発足して25周年になる.

▼七尾市飯川のけやき

私は,会長の濱野先生(理科教員としての先輩)にお誘いを受け,加入して4年になる.理科でも,生物は私の専門ではない.しかし,授業研究や研修を通して生物や生態学の面白さや重要性を学び,子どもたちと共に勉強してきた.今は,議員としての環境政策や農林業政策を考える上で様々な情報や提言をいただく場として貴重な研修の場である.

会員は減少しているというが,ここでも若者の加入は進んでいない.組織を嫌うのだろうか,集団への帰属が煩わしいのだろうか.若者たちはどこに集っているのだろうか.どこかで群れているだけなのか.そんなことを考えてしまった.新しい活動スタイルも必要なのかもしれないが,このような地道な積み上げの活動も続ける必要がある.特に自然・環境保護,生物多様性確保の課題はますます大事になっている.

毛皮展会場の県立自然史資料館では「毛皮展」が行われていた.思わず触りたくなる,触ってもいい,顔つきの動物の毛皮の展示や,関係する生物学的解説は興味深いものだった.
関係者の強い要望により解説された県立の施設であり,専門家,愛好家の皆さんの研究所点になっているが,交通の便は良くない.子どもたちも気軽に来れるような自然史博物館がやはり欲しい.

4月13日〜14日,羽咋市で,再稼働阻止全国ネットワークの集会と合宿が行われ,初日の全体集会に参加した.
全国から予定を超える約70人が集まった.福島,大飯,浜岡,柏崎刈羽から現状の報告があった.石川からは,福島からの避難者である浅田さん,私は志賀原発,活断層をめぐる議会や県の動き,問題点について報告を行った.

規制庁は,現在,新しい規制基準を示し,パブリックコメントを求めているが,再稼働前提でありそのための理由づけを行なっていくものと思われる.再稼働のための規制委員会であることを念頭においておかなければならない.ますます,全国連帯の運動の強化が求められている.

3月24日,NPO「未来塾・大人の学び」の田中優講演会に参加した.昨日の福島県民集会での雰囲気とは違う原発NOの勉強会である.どういうことかといえば,政治や市民運動で脱原発を訴えることとは別の方法も提案する田中さんの話ゆえである.普通の生活をして消費電力を減らす方法や,電力の自給自足をめざすオフグリッド(送電線から独立する)の実践についてだ.

IMG_0140sこれまで,環境やエネルギー問題,地球経済活性化の可能性などについて各地で講演.YOU TUBEなどでも多数の人が視聴した理論的で実践的な話はよく知られている.生の講演会での受講は初めてであったが,その通り,実に元気になる未来の見える講演だった.

買い替えにきた家電を省エネ型に変える(LED電球や冷蔵庫など)だけで,同じ生活で大きな省エネになる.オール電化は導入コストを考えれば損で電磁波も問題.地熱発電所の70%は日本製.再生可能エネルギー関連雇用は38万人になる(トヨタより多い).いろいろな方式の電気自動車が出てきた.電気と水に関する商売は詐欺が90%.太陽光発電と小水力発電,バッテリーで安定的に自宅で自給自足のオフグリッド生活,都会では無理.などなど目からうろこの話がいっぱいだった.

IMG_0134s3月23日福島市のあづま総合体育館に脱原発を訴える7,000人の市民が,県内外から集まった.
福島第一原発事故から2年を過ぎ,人々の記憶は薄れつつある.しかし,福島に住む人,福島から避難している人には深刻な状況が続いている.この集会は,このような現実を忘れるなと私達に訴えている.そして,何よりも「原発のない福島」「安心して暮らせる福島」の願いと叫びを伝えるためのものである.

原発ゼロの世界をめざす運動は,政権の再稼働に向かう動きと同時にすすむ新たな安全神話の復活の中で,疲れを見せているといっても良い.しかし,それこそが原子力利権を維持し続けようとしているムラの住人の期待していることである.
私自身も記憶を呼びおこし,現地の生の声を聞き伝えるために,日帰りでこの集会に参加した.小松から羽田,東北新幹線で福島まで約4時間,会場のあづま総合体育館のある運動公園のグランドは表土を削り取る除染作業が行われていた.放射線測定器では0.5μSv/h,地面近くでは一桁大きい数値となる場所もあった.

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県民からの訴えは,農業者,漁業者,林業者,高校生,観光業者,県外への避難者,子ども保養のプロジェクト主催者から約2時間にわたり行われ,切実で胸を打つものであった.
高校生平和大使の高野桜さんは,ジュネーブでの高校生との交流,ブラジルでの原爆被爆者との交流を語り,日本では受けない質問をうけた.それは,「政府はどのような援助をしているのか,それは足りているのか」「あなた方高校生は政府をどのように思っているのか」というような内容だったという.教育と国民と政治の関わりを考えさせる話しであった.
森林組合の鈴木邦彦さんは,森林は汚染されている,林業は40年50年先の生産を見た産業であり,1年1年の森林づくりの活動が大事であるがこれが困難になっていると訴え,このような現地で林業に夢を持ち頑張ってる若者の気持ちを踏みにじる原発の再稼働は許されないと語りました.そして,多くの犠牲の上に成り立つ原子力発電は,便利さやお金だけを考え,その後ろにある犠牲を見ないようにしてると厳しく批判しました.

すべての意見発表は日本人みんなが聞くべきものであると思う.原発もTPPも「国益」で語られているが,本当に国民の利益を深く考えれば,政府の論理はまやかしであり,誤りだ.持続可能な,自然と主に生きる人間らしい生活を守ることがやるべきことだと,また今日確認した.

3月20日七尾市のサンライフプラザで開催された世界農業遺産シンポジウムに出席した.
IMG_0126s谷本知事,不嶋七尾市長のあいさつにつづき,服部学園理事長の服部幸應さんの基調講演,そして,地元中能登町で有機農業や田んぼの生き物調査にとりくむ,いまい農場・今井清博さん,珠洲で珠洲の物産販売や観光のコーディネート,地域活性化にとりくんでいる,道の駅すずなり店長・篠川杏子さん,能登の食材を積極的に仕入れ,東京で日本酒とスローフードの店「方舟」を経営する,株セオリー社長・原誠志さん,3人のパネリストとコーディネータ国連大学高等研究所客員教授の敷田麻美さんによるパネルディスカッションが行われた.

服部さんの講演は,これははっきり言って会の趣旨に沿うものとは言い難かった.時間の無駄だったか.敷田コーディネータはいみじくも「あとのディスカッションががやりにくい,迷惑だ」ときついお言葉,その通りだった.主催者の意図もわからず,人寄せパンダだったのだろうか.
さて,パネルディスカッションはなかなか充実した内容で興味深いものだった.参加者に農業遺産の意義と,これからの能登半島の未来の光IMG_0130sを感じさせるとりくみの紹介,議論が行われた.
能登の持つ自然,人のつながり,地域の活動,産物が価値あるものであることを自分たちが再認識し,この価値を説明発信する必要性と,これを都会や他の地方に広げる情報発信の効果的方法や人のつながりの構築が重要であるとの議論だった.このときに「世界農業遺産」という「おすみつき」も十分に活していき,またそれに見合う農林水産業の在り方も追求していかねければならない.
まだまだ北陸の発信力は弱く東北の一部と思っている人々もいるとのこと,また,米にしても,新潟,富山,福井のほうが石川,能登よりもブランド力があるようだ.世界農業遺産,新幹線金沢開業は追い風になる.そして,志賀原発を止めればさらにイメージはアップするはずだ.

山口県で、第49回護憲大会が11月9日〜11日の日程で開催された。2年ぶりの参加である。
本大会は、「『生命の尊厳』をもとに、原発も基地もない平和な社会へ 憲法理念の実現をめざす大会」と位置付けられている。
憲法の掲げる「平和のうちに生存する権利」は少なくとも、福島、沖縄では保障されていない。
憲法を守るべき政府は、原発事故責任をうやむやにし、避難民と線量を気にかけながら地元にとどまらざるを得ない人々のいずれの生活支援も補償も十分に実施していない。県内全ての自治体の反対決議を無視し、オスプレイの沖縄配備を強行した。そして、もはや日本全土がオスプレイの訓練地域となっている。
また、橋下維新の会が期待を集め、石原新党も立ち上がり、一定の支持を得ている。いずれも新自由主義と憲法改正を明言している。自民、民主との連合による憲法の改正は現実味を帯びた危険水域に入っていると言って良い。このような情勢下での開催である。
大会初日の全体会で挨拶に立った福島瑞穂社民党党首は、「脱原発、社会民主主義、憲法を生かす、これが私たちが目指す第3極だ。上関原発建設は即刻中止すべきだ。」と述べた。
私は、2日目の「憲法」分科会で座長を務め、「ひろば」は、祝島を題材にした「祝の島」を鑑賞、建設反対運動のリーダーとして地域をまとめ引っ張ってきた山戸さんの報告を受けた。人間の命と、それを育んできた島と海の自然のために、完全に建設断念に追い込まねばならないとの意を強くした。
今年の石川からの参加者は6人で、例年より少数となったが、充実した内容で得られた成果を、地域や職場に持ち帰ることを互いに確認した。
http://www.peace-forum.com/houkoku/121111.html

石川県議会環境農林建設委員会県外視察第一日目は、大分。小松空港から羽田経由乗り継ぎ便で所要時間約4時間で大分空港に到着した。
羽田での乗り換えは、同じ機材の同じ席という、降りなくても良かったのにと言いたくなるめぐりあわせ。新幹線の金沢開業で、小松空港の今後の方向性が議論されているが、国際便の充実と、国内乗り継ぎ便の拡大が要とされる。こんな乗り換えなら便利だが、すべてそんな訳にはいかない。移動距離と時間の条件改善と利便性向上は重要だ。

さて、大分の視察地は、九州電力新大分火力発電所、高効率のコンバインドサイクル発電所である。脱原発のための再生可能エネルギー拡大の過渡的発電、あるいは、共存の発電として注目される。

20121017-130627.jpg熱効率が、従来の石炭火力や石油火力が30%程度であるのに比べ、液化天然ガス(LNG)によるコンバインドサイクル発電は50%から60%と高い。発電量あたりのコストやCO2削減に効果を発揮する。
まずガスタービンエンジンでタービンを回転し、ここで生じた600℃の排気熱で水蒸気をつくり、こ

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れによって同じ軸を持つ水蒸気タービンを回転させ、発電機をまわす。有効に熱エネルギーを電気エネルギーに変換するシステムである。また、起動が短時間ででき出力の調整もできる利点をもっている。

本発電所は総出力約230万kwであり、4年後に新たに、更に効率の良い最新型の48万kwの機種を増設する予定と説明を受けた。見学は、原子力発電のようなものものしさはなく、職員のゆとりも感じられる印象だった。放射線に対応する防護服や線量測定の必要がないだけでストレスは相当に少ないだろう。

設備の価格を質問したところ、24万kwのシステム3機73万kwからなる系列全体で1200億円ということだった。100万kw級の原発の建設費が数千億円と聞いたことがあるが、比較すればかなり安価と言えそうだ。

問題はガスの価格で現在やや上昇ぎみということだったが、今後、メタンハイドレートやシェールガスの成分次第ではこれを燃料にできる可能性も高く、燃料費の低下は十分に期待できるであろう。

10月9日,社民党国会議員調査団総勢19人(国会議員は,福島党首,阿部,服部衆院議員,又市参院議員の4名,渡辺満久東洋大教授,富山県議,石川県議,市町議ほか)は,志賀原発の視察を行った.

原子炉直下のs−1断層の調査状況の説明と質疑応答,現地調査,そして,県庁へ移動しての,県知事要請,記者会見の一連の調査・要請行動である.この調査は,当初,北陸電力が,「原子力発電に理解のない方の視察はお断りする」と,独占企業の傲慢さを自ら示すような対応をし,その後一転,国の指導もあって,社民党への謝罪とともに受け入れを認めたという,いわくつきの視察である.
実に差別的で,問題のある対応だった言わざるをえないが,調査団の視察が実現し,変動地形学の専門家 渡辺満久 氏とともに現地調査ができ,意義深いものとなった.

志賀原発での北陸電力からの説明は,党首からの,断層問題を主に説明してもらいたいと要望もしたが,現在進めている津波対策について詳細に行われ,s−1断層(北電はシームと言う)について,またその調査については,急ぎ足での説明という,かなり意図的な時間配分であった.渡辺教授の参加があるのだから,断層について時間をかけて当然だったろう.

断層調査については,原子炉建屋そばの敷地に直径8m,深さ40mの穴を掘り,そこから水平方向に直径2.5mの穴を掘って,断層面の観察と資料の採取を行うものである.

この調査用の穴を見て,福島党首は,「敷地直下に大きな穴を開けて,今調査をしていること自体が異常だ」と述べた.全くそのとおりである.
渡辺教授からは,この断層の深さや長さを確認する調査について,その意図や,方法の問題点 について鋭い質問が行なわれた.

渡辺教授は,記者会見で,北陸電力は,このs−1が断層ではないというための調査をしていて,仮に断層だとしても,短くて浅いものだと言おうとしている,そしてずれた年代も古いというための調査をしているが,当時のトレンチ断面のスケッチから見て,上部の砂礫層は下部の岩盤のズレで変動していて,明らかに活断層であり,長さや深さは本質的な問題ではなく,調査の必要性はないと明確に述べた.
また,砂礫層が古いとしても,その後に変動しているのであるから,活断層ではないということはできないとも述べた.

調査後の知事要請では,活断層であることが確認されれば,県として国と北陸電力に廃炉を求めることを確認しようとしたが,竹中副知事は,あくまでも国の責任ある判断という言い方を崩さなかった.また,国のエネルギー戦略についても,その計画と戦略がずさんであると指摘し,社民党国会議員には,現政権にしっかりやるよう国に伝えて欲しいとのべた.しかし,そこに県みずからが働きかけようとの主体的,積極的な意思はみえず,これを見透かした又市参議院議員は,県こそ政府に厳しく意見を届けるべきだと一喝した. これまで,議会で県の対応の無責任さが指摘され続けてきたが,ここでもそれが明らかになった格好だ.

10月末には,s−1断層調査の中間報告が行われる予定になっているが,この報告を厳しくチェックし,最終報告まで監視を強化していかねばならない.そして,再稼働はせず,廃炉にむけたとりくみを開始し,あらたな地域づくりを含めた着地点を定める必要がある.

 s-1調査のための岩盤調査坑(北陸電力資料)

▲ 建設前の調査時のトレンチ断面スケッチ

(1989JICC出版「能登原発はやっぱり危ない!」より)

道-白磁の人 http://hakujinohito.com/index.html を視た.

 
ナショナリズムが悪い酒のように(9.28朝日新聞:村上春樹寄稿)広まっているこの今こそ,人と人の関係のあり方,国境とはいかに形式的なものなのかを知らされるこの映画を視るべきだ.悲しく愚かな歴史と人のやさしさに涙を止められなかった.

10月6日石川県教育会館で,いしかわ教育総研10周年記念集会が開催された.
教育総研は県教組のシンクタンクとして2002年に発足,平和・人権・環境教育や教育政策の批判検討や制度改善,教育環境整備などに向けた調査研究,提言を行なってきた.
教育予算の分析や学校図書館図書費の継続的調査などは,県内各市町の予算に大きく影響を及ぼし,その充実に大きな力を発揮してきた.また,全国学力テストが学校現場,子どもたちに及ぼす影響についても批判的に提言をし続けている.http://www.geocities.jp/sokenisikawa/index.htm

中央教育総研副所長中央大学池田賢市さんの記念講演「教育総研の果たす役割と今後の方向性」での,問題の本質をつかみ,小さなことを見逃さない「嗅覚」が求められている,や,学習観の捉え直しについて,権利として保証されるべきは,消費の対象としての知識の個人内蓄積を目的とするものではない,知識は自らがつくり上げるものなのであって,選択肢の中から選んでくるようなものではない,「生活」の視点を持つことで知識が相互につながってくる,また,地方における教育総研の役割は,具体的な地域や子どもの姿を描く中で課題を提示することである,教育は具体であり,また,普遍的な行為・現象である,という分析と提言は,示唆に富む貴重な指摘として心に留めておきたいと思う.

県議会議員で構成する議員連盟,研究会一つ,農業研究会は,毎年,勉強会や視察を行っている.今年の視察は,能登の農業石川ブランドをめざすとりくみの調査研究だ.
視察地は、①能登牛肥育実験農場 ②春蘭の里 ③前田農園 ④農林総合研究センター砂丘地農業研究センター

今回は監査の日程と重なり、残念ながら視察に参加できなかった.この写真は欠席者へのお土産である.こんな素晴らしい自然の恵みが能登にはある.世界農業遺産の地である.原発をなくしてこの財産を売りにする.これが石川の未来へのとりくみになると確信する.

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ブルーベリーワイン,春蘭の里 はざぼし米,奥能登揚げ浜塩,能登の赤土野菜 すくなかぼちゃ 赤土甘藷 赤土馬鈴薯

金沢市は,東北大震災の災害廃棄物の受入方針を発表し,先日の地元説明会に続き,一般市民対象の説明会を開催した.私が参加した歌劇座での第1回の説明会には,100数十人の市民が参加した.
市長の挨拶と経過説明に続き,環境省の担当課長から国の広域処理方針と現状,放射線の基礎と基準値の説明,市の環境局長から,岩手県宮古地区の漁具漁網の受入方針と放射線の状況について説明があった.3.11から多くを学び自ら勉強した市民を前に,低線量放射能の危険性をやさしく否定するという印象であった.

質問は受け入れに対する不安と反対の発言がほとんどで,放射線を現地の人も受けているのだから,金沢でも放射能があっても受けてもいいではないかという人1人だけが,賛成意見であった.この意見はある意味で明快である.放射能をみんなで引き受けようという考え方である.

しかし,この考え方に私は立たない.放射性物質の集中管理という原則は守るべきである.その処理・保管技術をもっている自治体はないのである.また,微量であっても,低線量内部被曝のリスクが明らかになっていない中で,放射性物質の拡散を行うことは,現に今,被曝してしまった被災者の被害すら軽視したり無視したりすることにつながりかねない.
福島を中心とする避難者のうち,故郷へ帰る人もそうでない人も被災者すべてへの経済的補償と,可能な限りの除染(居住,生活区域からの放射性物質の移動),今後の健康管理を求め続けねばならない.

現地の思いから離れた,国環境省と一部利権企業との思惑によって,地域内の対立を生み出すような問題が,どの受け入れ表明地域でも起こっている.客観的で合理的な根拠を失った広域処理は中止し,被災地に雇用と経済的効果を生み出す現地での安全な処理に予算を投入すべきである.

 8月31日,志賀原発直下に活断層!渡辺満久講演会が開催された.もうこの新聞と,パワーポイントの画面を見ていただければわかるように,事実のねじ曲げと隠蔽は,はなはだしい.
 市民の粘り強い訴えと行動しかない.さまざまな方法を駆使して,続けよう.無原発の世界のために.


 
講演動画サイト
http://www.ustream.tv/recorded/25082053

わい・がやスクール第3回「放射線内部被曝を学ぶ」を,6月20日教育会館で開催した.前回の「エネルギーを学ぶ」に続き,脱原発の視点から,放射線内部被曝について知ろうという企画である.鎌仲ひとみ監督作品の「内部被ばくを生き抜く」を視聴し意見交換を行った.約20人の方が参加してくださった.

避けがたい放射線被曝の中にある福島の人々,その中でも最大限その被ばく線量を下げようと毎日の努力が続いている.特に子どもたちの食品による内部被ばくを避けようと,放射線量の測定を行なっているチーム二本松のとりくみ,まさしくそれは,この映画の題名「内部被ばくを生き抜く」とりくみだ.
この映画の中で,あるお母さんは,「すぐ避難すればいいのに」と言われるのが一番つらいと語っている.避難したいができない理由は多くある.誰が考えても住むことは危険だと言われる地域,ここは,避難したくなくても避難すべき地域だ,しかし,グレーゾーン,人の感覚によって,学者の見解によって,住んで良いのか悪いのかの意見が別れるような地で,避難しようとすることは相当の決断も必要となる,仕事,生活費,人とのつながり,それに伴う心の問題,単純に正解が見つかる問題ではない.

まず,被曝障害の予防の原則に立ち,避難範囲を広く確定すること.その上で,その範囲外では,避難するもしないも,その人の選択の権利を認め,それに伴う支援,いや補償を行うのが行政と電力会社すなわち加害者の責任である.住むと決めた人には,徹底した除染を実施するか,その費用(十分な費用)を補償する,汚染されていない食品を供給することである.常に現地にいる人達のところに心を置いて考えた対応が,行政にも市民にも求めれれていると強く感じさせる映画だった.

参加者からは,もっと多くの人たちが学ぶべき,議員にも党派を超えて考えて欲しいという意見があっった,また,学校給食の検査体制や,震災廃棄物の広域処理の問題についても意見が出された.まだまだ議論は続けていかねばならない.脱原発の運動と並行して.

内部被ばくを生き抜く 公式HP
http://www.naibuhibaku-ikinuku.com/

 

本年も恒例の韓国禮山郡訪問,今年で9回目の参加となった.今年は,尹奉吉(ユン・ボンギル)が,上海虹口公園(現魯迅公園)において,日本軍の上海での軍事行動の勝利を祝う天長節祝賀会の式典会場の軍要人に爆弾を投げた年(1932年4月29日)からちょうど80周年に当たる.

尹奉吉が処刑され,暗葬された地,金沢市野田山,そして,そこに暗葬の跡碑の建立と維持管理に精魂を傾けていた故朴仁祚さん,その思いに共感し,活動を支えながら,金沢と尹奉吉の生地韓国禮山郡の交流を進め,東アジアの平和と連帯を深めようとしてきた社民党金沢の議員と尹奉吉義士共の会会員,そして,尹奉吉の思想と理想を実現すべく活動する月進会日本支部会員,訪問団員は総勢16人となった.

義挙80周年,忠義祠での祭享(追悼式),生家のあった島中島での文化祭と特設舞台での式典とアジア音楽祭,いずれも一段と盛大に行われた.この式典への参加も10年近くとなり,禮山の人々からも認知されてきたようだ.昨年も会った人から握手を求められることも多かった.
音楽祭では,韓国の李光寿氏と音楽院メンバーのサムルノリ,中国やモンゴルからのプロにまじり,私は紋付袴で尺八本曲,そして,森一敏市議の歌と民謡「能登麦屋節」を演奏した.フィナーレは恒例の全員によるアリランの演奏と会場一体となった踊り,ラストの花火大会と最高潮に達した.

政権奪還を目指す自民党や,保守層は一段とナショナリズムを強調し,アジアの国々に対する植民地支配や人権無視の行いの反省と謝罪も十分にないまま,領土問題や安全保障等をめぐり中国・韓国などをまだ敵視しようとしている.政治家などによる,問題発言はあとを絶たず,云われのない差別的言動が続いていることは誠に恥ずべきことである.我々の活動は,日本人からまだまだ十分に理解と共感を得られていないが,継続することによって東アジアの平和と友好に貢献しうると確信している.
6月には,禮山郡から30人の訪問団が金沢に来られる.平和と連帯をさらに進める議論や,有効を深める楽しい交流がまた生まれるであろう.

日程  景福宮(キョンボックン)見学-孝昌公園墓参-水原民俗村見学
-禮山郡議会議長主催歓迎会-祭享参列-文化祭記念式典参列
-独立記念館見学-記念音楽祭参加
-禮山郡主主催歓迎会-李光寿音楽院訪問

 
▲独立記念館で処刑地の確定作業について打ち合わせを行う田村共の会会長と研究所長
祭享の日本からの花輪▲

 ▲文化祭典開会のサムルノリ演奏

 七尾強制連行訴訟が昨年の最高裁棄却で集結したが,この支援運動を引き継ぐ形で,七尾強制連行の戦後補償を実現する会が結成され,4月22日設立総会が開催された.
総会では,経過報告と会則が決定され,共同代表として,二俣和聖さんと角三外弘さんを選出するなど,役員の選出が行われた.続いて,旅日華僑中日交流促進会秘書長で花岡平和友好基金運営委員会委員の林伯耀さんが「花岡和解から10年-和解が提起した課題」と題して講演を行った.

七尾港に強制連行され,強制労働させられた中国人が,国と七尾海陸運送㈱に対して,謝罪と賠償を要求して,2005年提訴した.中国人生存者たちの,歴史の真実を訴え,謝罪と賠償を求めて闘いとの思いと,それに応えようとする日本の市民と弁護団の現地調査を経て開始された.

裁判では,一審判決が2008年10月に原告の請求棄却となり,控訴,上告を行ったが棄却が2010年7月最高裁で確定した.強制連行・強制労働の事実認定,国と会社による共同不法行為の認定,会社の安全配慮義務違反の認定,国家無答責の法理の不適用の一定の成果を勝ち取ることができたが.謝罪と賠償の訴えは退けられるという不当なものだった.しかし,裁判での成果を基礎に,歴史的道義的責任の追及と戦後補償を実現すべく,運動を続けることが確認された.

林さんの講演では,花岡での強制連行・労働の裁判と和解に至るまでの経過が説明され,和解の意義と課題が語られた.花岡和解には批判もあり,先日私たちが視察した,ドイツの「記憶・責任・未来」基金にも問題点と限界がある.しかし,花岡和解は,不特定の受難者に対する受益の権利が認められたという特徴を持っていて評価される.中国社会においては,司法の問題点や市民の自由の制限があり,日本社会では,いまだ侵略戦争の反省がなく,民族排他的な体質があることや司法の限界も説明され,二つの社会の現時点での限界と制約があることを指摘された.
また,4万人強制連行被害者の最終決着なくして花岡の最終勝利はない.一つの通過点と捉えると言われた.
被害の当事者の立場と思いに立って,評論ではなく行動されてきた人としての重みのある講演であった.

今なお戦争が終わっていない人々がいる.特に,国や企業が非人間的な扱いで,身体的精神的に大きな傷を与えた事実を認めながら,謝罪と賠償が行われていないという事実をうやむやにすることは許されない.このような運動を通じ,歴史の真実を知り,伝え,当事者の思いに応える活動にかかわっていきたい.

七尾強制連行戦後補償実現する会呼びかけ

石川県自然史資料館で石川県巨樹の会総会が開催された.

この会は巨樹の調査や探訪会を通じて,大事な自然を守っていこうと24年前に創設されたと聞く.私は,理科教員の先輩でもある会長の濱野一郎先生からお誘いを受けて3年前に加入した.生物については専門ではないのだが,人間と自然との共生,里山里海の保護,生物多様性の確保などについての活動の現場を知ることや,山歩きなどを通じて自然の中で勉強しながらリフレッシュする機会もありなかなか楽しい会である.知識と経験豊かな専門家の方々も多くおられ,木や自然についていろいろな相談にのっていただける.

今日の総会の記念講演は,金沢市自然環境保護審議委員で樹木医の松枝章さんが,「里山再生のひとりごと」という演題で,県の林業試験場職員時代の思い出から,山林を取得して様々な樹木の植林と育成に携わってこられた活動を紹介された.また,子どもたちや市民に生物多様性の大切さをお話されているとのことだった.

会場の県自然史資料館の近くの菜の花と桜はいずれも満開,まさに春という,この景色を写真に収めようと,足を止めている市民が何人かいた.私も車を降り,撮影せずにはいられなかった.動植物の命は元気を与えてくれる.