昨日26日,自民党の総裁選が行われ,安倍晋三氏が選出された.誰が良かったという話ではないが,やはり驚いた.
それも,最終的には全国党員の投票で上位だった石破氏を破り,国会議員票で選出されたのである.どのような力が働いたのか,何が良かったのか,自民党国会議員の思惑が理解できない.政権投げ出しの過去を持つ,大政党あるいは,国のリーダーに耐えられる人物とは思えない.ある程度のバランス感覚を持つ器の大きな保守政治家でもなく,ただ勇ましく「強い国」を叫ぶだけの人物ではないか.これが自民党の姿ということだろう.
テレビ,新聞の断片的情報しかないのだが,今回の総裁選では,国民の生活についてどの程度の議論があったのだろうか.格差社会や貧困を作り出し,人より金の政治を続けた自公政権の政治にNOがつきつけられ,政権交代が起こったのだが,このことの総括はされていないようである.
ただただ,今の民主党政権の批判に終始し,あたかも昔が良かった,小泉構造改革路線は正しかった.戻ろう自民党政治にというようにしか見えなかった.そして,何よりも,領土問題をめぐって,勇ましいナショナリズムを競うような各候補の言葉が目立ち,暗い気分にさせられている人は多いのではないだろうか.
一方,圧倒的多数で野田佳彦代表を再び選出した民主党,一体どこが違うのだ.加えて,橋下日本維新の会,これまたどこが違うのか.憂鬱は膨らみ,怒りも絶望に変わりそうになる.

自らの反省すべき歴史から逃げて,アジアへの差別性を増す一方で,アメリカのオスプレイ普天間基地配備や原発維持推進圧力にはなにも言うことができない政治家たち,そして,その裏返しとして語られる強い言葉に同調し,憲法改正,軍隊は必要だと語る若者たちが増えてくるのではないかと危惧する.しかし,本当の平和と,踏みにじられた人権の復活を求める人々は多くいるはずである.負けるわけにはいかない.